先月2/27に、排泄介助の社内研修を行いました。
排泄介助は、在宅介護で苦労した事『第1位』なんだそうです。
たしかに排泄は、一日に1回だけで終わるものではなく、
毎日何回も行われ、大変な思いをしている介護士の方も多いかと思います。
利用者さんもご自身でトイレに行けない方は、
濡れたおむつをずっとつけていなくてはいけない不快感を覚えながら過ごしています。
前回の研修では濡れたおむつをつけましたが、
今回はおむつに一番大きいパットをつけて講習を受けました。
履き心地はとても良いと言えるものではなく、ごわごわしていました。
ただ、ずっとつけているとだんだん慣れてくるもので、
おむつを履いているのを忘れてしまう自分もいたのです…!
(腹巻のような温かさも感じました)
こうやって利用者さんも毎日つけているとごわごわしていることも濡れていることも
普通に感じるようになってしまうみたいです。
そしておむつに慣れてしまえば、トイレに行くための行為をしなくなります。
トイレをするために歩く、服を脱ぐ・着る、立つ・座るといったADL(日常生活動作)や
QoL(生活の質)が低下していく一方です。
また、利用者さん自身が尿意や便意がわかりにくくなること、
おむつの着心地が悪く座位姿勢が崩れてしまうこと、ごそごそ動いたりすることなど、
おむつの着用は皮膚に負担がかかるため、皮膚トラブルの原因にもなっています。
IAD(失禁関連皮膚障害)とは、「排泄物の付着に関連して生じる皮膚障害」です。
正常な皮膚は、「表皮と真皮」の2層構造になっています。
排泄物が皮膚に接触していると、排泄物の水分による皮膚の浸軟(ふやけること)が生じます。
浸軟した皮膚はバリア機能が低下していて、水分の蒸散量の増加、
細菌や刺激物が真皮まで侵入しやすい状態になっています。
浸軟している皮膚は物理的にも弱くなっているので、
摩擦やずれ、ふき取りなどの刺激でも、
皮膚の損傷が生じやすい状態になってしまっているみたいです。
便や尿をそのまま放置しておくことは、便や尿が餌になるため菌の増殖に繋がります。
また便や尿がアルカリ性と変わり、弱酸性である肌にダメージを与えてしまいます。
(濡れたおむつの中の様子です)
また石鹸や軟こう、下剤の種類なども研修で教えていただきました。
どんな薬があって、どんな特徴があるのか。
どんな石鹸を使えば、利用者さんの肌に優しいのか。
知っていれば、排泄ケアの改善にも繋がります。
最後は、座った状態でのおむつとパットの付け方を実践で学びました!
利用者さんの肌をこすらないようにパットを外すこと、
うまくギャザーを使っておむつを使うこと、2回目も丁寧に教えていただきました。
(1回目の排泄ケアの研修報告はこちらをクリック→【1/30 社内研修】排泄介助のポイント①)
2回に渡って実施した排泄介助の研修は、
人として当たり前に行われる排泄のあるべき姿を考えさせられた時間となりました。
望月先生、ありがとうございました。
そしてご参加いただいたスタッフの皆さま、ありがとうございました!
来月の研修は、3/27(金)になります。
次回の研修は【ターミナルケア】がテーマとなります。
担当の講師は、奥 玲子先生です。
(湘南ケアカレッジHPより引用)
ぜひご参加ください♪