1/30(木)に社内研修を行いました。
今回のテーマは、『排泄ケア』でした。
まず研修のはじめに、排泄ケアで困っていることをみんなでリストアップしました。
・おむついじり
・水様便での失禁
・リハパンツを脱いでしまう
・男性巻きがフィットしない
・座ってトイレができない(男性)
参加者の皆さまも現場に入っているだけに、悩みは尽きないようでした。
悩みを聞いた後に、先生からこんな質問が。
「では、排泄ケアは誰が困っているの?」
家族でしょうか?介護士でしょうか?
いえ、排泄ケアはご本人のため行うものです。
これが排泄介助の最も大切なポイントです!
今さっき挙げた悩みは、よく考えてみると介護士の悩みのようにも思えます。
今回の研修はおむつを使用している利用者さんの気持ちを知るため、
水に濡らしてビニール袋に包んだパットとおむつをして、車椅子に乗りながら講義を受けました。
(500mlのペットボトルの水をパットに吸い込ませました)
私も濡れたおむつを体験しました。
濡れたままのおむつをずっとつけての感想ですが、『寒い』。
おしりから冷えてきて、次第に全身が冷たくなっていくのを感じました。
車椅子のため、身動きもなかなかできない中、
おむつを外したいと声に出せない環境がとてもしんどいものだと知りました。
そして
おむつの構造についても学びました。
おむつには漏れ防止のためのギャザーというものがあります。
ギャザーをしっかりと立てることが漏れ防止に一番大切なことです。
ギャザーをうまく使い、パンツと同じラインに合わせてフィットさせると、
着心地のよいものになり、不快に思いながらおむつを脱いでしまうことも少なくなります。
(おむつの付け方は最後に実技で教えていただきました)
また話は変わりますが、高齢者が1回にする排尿量がどのくらいの量はご存知ですか?
高齢者だと1回にする排尿は150㏄だそうです。(若い人たちだと、1回200~300㏄ほど)
サイズにもよりますが、おむつは600㏄くらい吸収できるものがあるそうです。
高齢者の方たちですと、4~5回分くらいは吸収可能だそう。
ただ、今回おむつをはきながら研修を受けていた身からすると、
1回排尿をしたおむつに何度もすることは不快と感じます。
一度吸い込んだおむつは、吸収はされるものの一回目と同じように
吸い込んでくれるというわけではありません。
同じところに何度もすれば、吸収されづらくなりますし、
排尿は老廃物を出しているので、菌の増殖にもつながります。
私たちがおむつをするのを嫌がるように、高齢者の方たちもおむつに抵抗を感じます。
排泄行為は、人に見せることはありません。
年を取り、身体の自由が利かなくなって、仕方なく身を任せているのです。
おむつを嫌がって取ってしまう理由は何なのか、利用者さんの気持ちになって考えてみると、
今までの暮らし方など生活環境が大きく関わっていたりするものです。
尿漏れをするからおむつを使う、と考えられがちですが、
治療や生活環境の工夫、生活の見直しで尿漏れは改善されることも多くあります。
おむつに頼らない方法を見極めていくことが大事だと教わりました。
おむつにも種類がたくさんあるみたいで、利用者さんに合わせてメーカーやサイズを選んだり、
アウターとインナーを上手に組み合わせることで漏れの対策にもなります( ..)φメモメモ
利用者さんご本人の意見を聞いて、おむつの何が不快に感じるかが分かれば、
何かを工夫ができるかもしれませんね。
排泄は、更衣・食事などの生活要素を多く含んだ行為です。
毎日の生活に関わる大切な介護ですので、
今回の研修が、よりよいケアをするきっかけになってもらえればと思います。
書ききれない内容もあったので、随時また更新させていただきます!
来月の研修は、2/27(木)になります。
今回の研修に続き、排泄ケアがテーマとなります。
ぜひご参加ください♪
ご参加いただいたスタッフの皆さま、ありがとうございました(*^^*)